⑤子どもがいる場合の諸手続

f9f90ebd9d2e06b083adf9003fe0f541_sDV事件では、お子さんが虐待に遭っているような場合はもちろん、加害者に会わせるべきではありません。また、お子さんが直接の被害者ではない場合でも、お子さんを通じて被害者の居場所が加害者に発覚することが考えられるので、当面、お子さんも加害者から距離を置くべきです。そのための諸手続きをご説明します。

 

1 学校関係

829499708a199fd6082039a054e52dfa_s避難先付近の学校に転校させる場合、住民票を移動しないといけないのですか?というご相談を多く受けます。住民票を移動した場合、加害者からの閲覧謄写を禁止する措置をとる事ができます。

しかし、これに対しては、第三者を通じて住民票を不正に入手する等して、居場所が知られてしまう危険性があります。

そこで、DV被害者の場合、お子さんについて、住民票を移動しなくても、実際に住んでいる市町村の学校に通学させることができるようになっています。

 

2 公的扶助の受給

ア 児童手当

DV被害者が子どもを同伴して避難している場合、児童手当を受給できます。そこで、加害者が受給している場合、受給権者の変更の手続きを行います。

 

イ 児童扶養手当

児童扶養手当は、離婚した場合のほか、父ないし母から1年以上遺棄されている場合に受給できます。
また、平成24年8月に法律が改正され、裁判所から保護命令が出されときも受給できるようになりました。

したがって、DVが原因で避難したが、まだ離婚が成立していない場合でも遺棄に該当する場合や、保護命令が出た場合も児童扶養手当を受給できます。

>> 児童手当、児童扶養手当の額等については、こちらをどうぞ。


3 保育園等への入所手続き

被害者の女性から、次のようなご相談をよく受けます。

・子供を保育園に入れるために、夫から就労証明書を取るように役場から言われているが、夫と連絡を取りたくない。
・保育料の算定のために、夫の源泉徴収票の提出を求められている。

このような場合、多くの女性は泣き寝入りされているのが現状です。

134f2f4ce5fd35b426f00f0e7b00720c_sしかし、このような役場の対応は明らかに不当です。被害者の女性が加害者夫から証明書等を入手するのは非常に困難です。

また、生計を一つにしていないのに、夫の収入で保育料を決定するのは不当です。例えば、加害者夫の年収が1000万円であれば、高額な保育料となってしまいます。したがって、夫と別居しており、現在離婚協議中であれば、夫側からの書類提出は不要とすべきです。

そこで、当事務所では、このような場合、役場に対し、きちんと抗議し、協議離婚中であることを証明する資料を提出し、保育所への適正な料金での入所可能としています。

 

 

DV事件のポイントについてはこちら

■①相談受付・受任段階
■②安全の確保
■③保護命令の申立
■④DVを原因とする離婚手続
■⑤子どもがいる場合の諸手続
■⑥刑事告訴を要する場合の手続