モラハラ妻からの超高額の不貞慰謝料を大幅に減額し、離婚できた事例

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

ご相談者Kさん (福岡市南区)
40代男性
職業:会社員
婚姻期間:5年
解決までの期間:3カ月
解決方法:協議離婚
離婚を切り出した

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。
なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

依頼前 依頼後 利益
離婚 ×不成立 ○成立
慰謝料 800万円 150万円 650万円
財産分与 250万円 200万円 50万円

 

状況

Kさんは、5年前に妻と結婚しましたが、結婚直後から、ことあるごとに激しい口調でKさんを責めたてる妻のモラハラに悩まされ、健康を害してしまいました。

Kさんは何度も妻との離婚を考えましたが、離婚の話になると謝罪する妻を突き放すことができず、妻婦関係が冷え切っているにもかかわらず離婚できない状態が続きました。

そのようななかで、Kさんは、話を聞いてくれた同僚と約2年間不貞関係をもってしまい、そのことが妻に発覚し、激しく糾弾されました。

妻は、800万円という高額の慰謝料を支払わない限り絶対に離婚しないと言い放ち、さらにモラハラを加速させたため、疲弊したKさんは、弁護士に妻との代理交渉を依頼しました。

 

弁護士の関わり

弁護士は、Kさんの不貞以前に、妻のモラハラにより妻婦関係は破綻していたとして、慰謝料の支払いを拒否しました。

他方で、弁護士は、Kさんが、結婚以来ずっと妻と同居していたことや、離婚調停を申し立てるなど離婚協議を積極的に進めることはなかったことなどから、裁判になった場合には、Kさんは一定額の不貞慰謝料を支払わなければならないと言う見通しをもっていました。

Kさんはご依頼時から一貫して早期解決を希望していたこともあり、弁護士は、早い段階から妻の弁護士と交渉し、一定額の解決金の支払いを打診しました。

その結果、受任から3か月という短期間で、大幅に慰謝料を減額したうえで離婚を成立させたのです。

 

補足

弁護士が主張したのは、「破綻の抗弁」という反論で、不貞行為以前に、配偶者との妻婦関係が破綻していた場合には、慰謝料を支払う義務が生じない、という反論です。

ただし、これまでの裁判例をみても、Kさんのように妻と同居し、離婚話が具体化していないようなケースでは、なかなか破綻の抗弁が認められることはなかったため、最終的に慰謝料を支払うことになる可能性は高いものでした。

また、不貞をした配偶者「有責配偶者」からの離婚請求は認められないという裁判例があるため、妻が離婚を頑なに拒否し続けた場合、離婚訴訟を起こしたとしても、有責配偶者であるKさんからの離婚請求は認められない可能性がありました。

そこで、弁護士は、見通しを説明し、Kさんの意向(早期解決を希望するか、裁判まで徹底的に争うのか)を確認したうえで、早期に解決金を提示し、できる限り解決金を低く抑えるという交渉に移行しました。

不貞をしたから離婚することができないとお困りの方、裁判基準よりも低い金額で、早期に離婚できる可能性もあります。

まずは弁護士にご相談ください。

 

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