医師であるモラハラ夫から財産分与等を取得し、離婚を成功させた事例

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

ご相談者Fさん (福岡県柳川市)
40代女性
職業:専業主婦
世帯年収:1800万円
婚姻期間:13年
解決までの期間:6カ月
解決方法:調停離婚
子どもあり (2人(10代))
離婚を切り出した

相手:医師

※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。
なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

依頼前 依頼後 利益
離婚 ×不成立 ○成立
親権 ○(争いなし)
養育費 月額15万円 月額30万円 月額15万円
財産分与 0円 2300万円 2300万円
年金分割 × 50% 50%

 

状況

Fさんは、結婚して13年ほど経ち、夫との間に10代の子どもが2人いました。

夫は、医療法人に勤める医師であり、年収は約1800万円ほどでした。

Fさんは、経済的には不自由はありませんでしたが、長年にわたって、夫から馬鹿にされ、人格を否定されるような暴言を浴びせられ続け、精神的に疲れ果て、うつ状態となっていました。

そこでFさんは、夫との結婚生活を継続すべきか悩み、今後について当事務所に相談に来ました。

 

弁護士の関わり

Fさんは、夫との共同生活をとても苦痛に感じており、これ以上結婚生活を継続した場合、心身に悪影響を及ぼす可能性が高い状態でした。

そこで、弁護士は離婚交渉の依頼を受けました。また、今後の生活に対するFさんの不安を取り除くために、生活設計に対するアドバイスを行いました。

夫は、離婚を頑なに拒んだため、離婚調停を申し立て、財産開示や収入の証明資料を求めました。

すると、夫は離婚については渋々応じるようになりましたが、養育費については月額15万円、財産分与や年金分割には応じないという対応を取りました。

しかし、本件では、双方の年収からすると養育費は月額30万円程度が適切でした。

また、財産分与の対象が約4600万円であり、Fさんはその2分の1である2300万円を受け取れる事案でした。

そこで、弁護士は粘り強く主張し、その結果、養育費として月額30万円、財産分与として2300万円、年金分割として50パーセントでの和解が成立しました。

 

補足

モラハラ事案では、長年にわたるパートナーからの暴言等によって、被害者の方は無力感に苛まれ、今後の生活に対して極度の不安を抱えていることが多い状況です。

当事務所では、単に離婚という法律問題の解決だけではなく、今後の生活に対する不安を取り除くように、離婚後の公的扶助の説明、ライフ・コンサルティングサービス(今後の生活設計のアドバイス)等を提供し、不安を解消するように努めております。

また、モラハラ加害者は、経済的にも虐待する傾向にあり、財産分与等にもなかなか応じてくれない場合があります。

このような場合は、相手方の財産をもれなく開示させることが重要となってきます。

対象財産を確定できれば、こちら側の主張の正当性を認めてもらえる可能性は高くなります。

 

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