暴力夫から避難するための別居の際の注意点はありますか?

事例

悩む女性のイメージイラスト現在、暴力夫と同居中ですが、離婚を考えており別居をしようと思います。

別居にあたり、持ち出すものなど、注意すべき点はありますか。

 

暴力夫からの追跡に注意しつつ、証拠を保全しておくことが重要です。

 

追跡を逃れるために

106582暴力夫から避難する場合、転居先にどこを選ぶかについて、注意が必要です。

できるだけ、暴力夫に転居先を知られないということが、身の安全を確保するために重要だからです。

危険性がそれほど高くない場合には、実家に身を寄せるのも一つの方法ですが、危険性が高い場合には、相手方が容易に居場所を把握できることになるため、実家は危険です。

その場合には、DV防止法に基づき、支援センターに一時保護を求めるべきです。なお、公的な一時保護については、利用料は不要なので、ご安心ください。一時保護先であるシェルターは、暴力夫などの加害者に所在が突き止められるないようにするために、所在地等は非公開です。これにより、暴力夫からの追跡を断つことが可能です。

警察官のイメージイラスト同時に、警察の生活安全課にも相談し、登録を行うなど、援助を求めておくことも重要です。

また、暴力夫の扶養に入っている妻や子が、避難後に、健康保険証を利用して、避難先近くの病院で通院を行う場合には、注意が必要です。というのも、医療費通知が暴力夫に送付されてしまい、避難先に近い医療機関が知られてしまうリスクがあるからです。そこが突破口になり、暴力夫に居場所を突き止められてしまう可能性があるのです。暴力夫からの追跡を遮断するためには、避難先からは遠い病院を利用するか、独立した世帯として新たに国民健康保険に加入する手続ととるべきです。

なお、以前は、暴力夫の協力なく、扶養から外れ新たに国民健康保険に加入する手続をとることは困難でしたが、現在は、被害者だけの手続で資格喪失の手続が可能になっています。具体的には、配偶者暴力相談支援センターが発行する証明書等を提出することで、対応できます。

 

証拠の保全

証拠のイメージイラスト一度避難(別居)してしまうと、暴力夫のもとにある資料を入手することは極めて難しくなるため、離婚や財産分与、慰謝料を請求することを見据えて、あらかじめ証拠の保全をしておくべきです。

具体的には、怪我の写真や診断書、暴力夫からの脅迫の手紙やメールについては、証拠として持ち出すべきです。

また、財産資料や収入資料のコピーも準備できれば可能な限り行うべきです。財産資料としては、預貯金や保険証券等、収入資料としては、源泉徴収票などがその典型です。

もっとも、DVの被害に遭われている極限状況のもとで、冷静に、証拠を保全することは難しいのも事実です。

DVの被害に苦しまれている方は、避難する前に、事前にDV問題に精通した弁護士にご依頼されることをオススメいたします。弁護士から、避難に際し、何を持ち出せばいいか、事前にアドバイスがあるので、何を持ち出せばいいかパニックにならずに冷静に避難を開始することが可能になります。

暴力夫からの避難を考えておられる方は、ぜひ、DV問題に精通した弁護士に相談されることをオススメいたします。



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