暴力夫のもとにいる子どもを引き取る方法はありますか?

事例

悩む女性のイメージイラスト暴力夫と別居中ですが、子どもは夫のもとにいます。

子どもの引渡しを求めたいのですが、どうすれば良いでしょうか。

 

指をさす男性のイラスト暴力夫と離婚前の別居の段階であれば、子どもの監護者指定の審判の申立てと併せて、子の引渡しの審判を申立て、後者を本案として、審判前の保全処分を申し立て、引渡しを求めていくことになります。

保全処分として、引渡しが認められるための要件は、強制執行を保全し、又は子その他の利害関係人の急迫の危険を防止するために必要があること及び本案が認容される蓋然性があることです。なお、保全が認められた事例は、暴力夫が、被害者妻の元にいた子を無断で連れ去りを行ったなどの違法性が高いものが多く、一般的には、認められにくいのが実情です。

監護者指定及び子の引渡しの本案においては、DV事案においては、特に以下のような主張をしていくことが考えられます。

子供の淋しそうなイメージ画像すなわち、児童虐待防止法2条4項によると、DVを目撃させることも、子どもの虐待にあたることが明文化されています。このことに着目し、事情としてDVの存在に触れつつ、暴力夫がいかに監護者として不適格であるかを主張します。もちろん、監護者指定及び子の引渡しの審判において、一般的に重視される、子の年齢、性別、心身の発育状況、従来の子の監護状況、連れ去り行為の態様を指摘するのは当然です。

そして、無事に、子の引渡しを命じる旨の審判が出た場合は、審判に基づく子の引渡しを暴力夫に求めていくことになります。

仮に、審判が出たにもかかわらず、暴力夫が子を引き渡さないという場合には、強制執行を申し立てます。この場面における強制執行は、子の心理的負担を考慮し、子が7歳くらいまでに限られますが、裁判所の執行官が、強制的に子の引渡しを実現してくれるので、効果はてきめんです。

もっとも、実際には、監護者指定及び子の引渡し手続きは、双方に代理人弁護士がつくことが多いため、代理人弁護士を通じて、強制執行によることなく、子の引渡しを実現していることが多いです。

弁護士竹下龍之介画像このように、暴力夫に子を連れ去られてしまった場合には、監護者指定及び子の引渡しの審判手続きに精通していることはもちろん、DV事案の特殊性についても精通している弁護士を代理人として選任することが重要です。

この問題でお悩みの方は、お気軽に、弊所にご相談ください。


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